一般社団法人 日本看護学校協議会 Japan Nursing School Association

令和4年度 東北ブロック活動結果

令和4年度 東北ブロック活動結果

1. 会員校

6県 計42校(令和4年10月現在)

青森県 5校
岩手県 6校
秋田県 5校
宮城県 6校
山形県 6校
福島県 14校

2. ブロック活動

研修会

看護教育の質向上と看護教員のキャリア開発を目的に研修会等を実施する。

ブロック県代表者会議

①会員校・会員の拡大を図ることを目的に活動・交流を図る。
②各県の活動状況の情報を共有し学校運営に役立てる。
⇒ 令和4年度は会場での対面型会議を予定していたが、コロナ感染拡大を受け、直前に中止とした。

3.令和4年度東北ブロック研修会実施報告

令和4年度の研修運営当番は岩手県であり、新型コロナウイルス感染症の感染状況を鑑み、会場・オンライン同時開催で企画した。講師は「おもかげ復元師」としてご活躍された岩手県在住の先生である。東日本大震災より11年が経過し、今の看護学生は震災当時小学生であり記憶が薄れている者も多い。しかし、被災した地域住民の心には深い傷が今もなお残っている。東北地区で看護教育に携わる者として、今回のテーマは非常に興味深く、多くの教員が参加することができた。

概要

日時 令和4年8月6日(土)14時00分~15時30分
会場 いわて県民情報交流センターアイーナ803号室、各参加者のサテライト会場
講演テーマ 看護教育において「死」を扱う意義と伝え方~学生の「死生観」を育む~
講師 株式会社 桜代表取締役 復元納棺師・おもかげ復元師 笹原 留似子 先生
参加者 会場19名 オンライン106名

令和4年度 日本看護学校協議会 東北ブロック研修会 アンケート結果

集計期間:8/6~8/18(13日間)
アンケート回答数:57

Q1.今回の研修は、今後の教育活動に活かすことができますか。下記から当てはまるものを  選び、チェックしてください。

Q2.設問1で回答した理由をご記入ください。(自由記載)

  • 学生に話すときに、紹介できる本や資料を見つけることができた。
  • 学生への倫理教育、生命との向き合い方について参考になりました。
  • 終末期実習などで、死生観について考えることがあるが、なかなかイメージが学生はもてないため、どうしても死のほうにしか考えられない。生についても学生に考えさせることができるから。
  • 学生への働きかけにおいて、自己の視点を変えるきっかけになったため。
  • 人のいのちに関わる職業として、死との向き合い方を考える機会となりました。
  • 終末期看護の授業で、キューブラ・ロスの死の状況を肯定的に話すことができるから。
  • 学生の話に心から身を寄せる、実習の対象理解の大切さを学生たちに伝える。
  • 科目である基礎看護技術の中で、今後検討していきたいからです。また、一言多い、一言足りないとお話があったことが日々の言葉の中で考えさせられると思いました。
  • 相手の思いを感じるとはどういうことかなど気づくことができた。
  • ありがとうの気持ちを忘れないよう、自分も学生にも伝えながら指導していこうと思いました。
  • 言葉の使い方、経験談の使い方を学ばせていただきました。
  • 講師笹原さんの様々なお話の中に、自分自身の死生観をしっかりもって教育することが大切だと感じた。
  • 死だけではなく、学生に接するときの態度にも通じるものがあると思いました。
  • 成人看護学実習の終末期において、死を扱う意義や言葉の大切さ、時間をかけるのではなく心をかけることを学生にも伝えたいと思いました。
  • 音声がところどころ途切れてしまい、どのように学生に伝えれば学生の死生観が育むのか、難しい。
  • 終末期実習の中で患者や家族への関わり方や学生対応で言葉を大切にしていくことが活かせると感じた。
  • 人が亡くなる時には後悔や懺悔の気持ちが先に立つが、感謝も忘れない事を伝えたい。
  • 死に携わった経験のない学生に死が恐怖とならないように、看とりまでの期間、グリーフワークも含めたケアの大切さを伝えようと考えたため。
  • 先生のご経験など話しを聞かせていただき、いろいろと考えさせられました。臨床にいた時にご遺族の気持ちなど、配慮できていなかったなと思いました。
  • 上手く文章に表現できませんが…。実習の際に終末期の方を受け持たせていただく学生は、患者との関わり方に悩みながら、その患者との関わりを通して学生自身の家族の死についても考える機会があります。終末期の看護という視点で指導はしますが、学生がいつか来る家族の死を身近に感じた時に、どのように学生に対して声をかければ良いか私自身も悩んだこともありましたので、今日のお話を参考に学生の思いにも寄り添っていきたいと思いました。ありがとうございました。
  • 終末期の実習で患者さんが亡くなられた時、ご家族にどう接すれば良いか分からず、何も出来なかったと思う学生が多いので、今回学んだ関わり方を伝えようと思います。
  • 今回先生を初めて知りました。尊敬しかありません。先生に出会えた人は最後まで幸せだったのだろうと考えることができました。本当に先生の仕事は素晴らしいです。私はこれからの人生を先生のように、本当に人の役に立つ1人になりたいと思いました。素晴らしい講演でした。
  • 臨床現場で経験した看取りや、災害救護での活動、自分自身の家族の看取りなど思い出しながら、講演を聞かせて頂きました。他職種の専門家と協働するのは、研究や学問としての追求にも、良い影響をもたらします。先生の学びの積み重ねと、積極性、ご遺体やご遺族の方の寄り添う気持ちを大切にしてこられた事が、十分理解できました。お亡くなりになった方と、ご家族は亡くなった後もつながっている。良い心の繋がりができるように支援する。できる事を探す、これからも、グリーフケアが発展していくと感じました。大変勉強になりました。
  • 笑顔であるから大丈夫ということではないなど、家族の心理を学生にも教えることができると思いました。
  • グリーフケアについて、自分自身が体験した経験(祖父母の死、婚約者の死)をポジティブな表現で伝えていくことができるのではないかと思った。
  • 先生の納棺師としての活動や信念を聞くことに集中し、あっと言う間に講義が進んでいました。死に対して、ご遺体への思い、ご遺族の思いなど自分自身がどう感じているか、それを自覚することが大事だと思いました。
  • 遺族の思い、寄り添い方を学んだ。いのちの大切さ、尊さについて深まった。
  • グリーフケアはもちろんのこと、笹原先生の生き方や考え方に非常に感銘を受けました。職種は違いますが、誰かのために役に立つ生き方、感謝する気持ちを意識していきたいと思いました。その事は教育活動を通して学生達にも伝えていきたいと思います。
  • 職種は異なるが、看護教育にも通じるものがあった。特に、言葉の使い方は気をつけたいと思った。貴重なお話をありがとうございました。
  • 『ことばの使い方が大事である』ということは、看護教育にも通じることなので。
  • 言葉足らず、言い過ぎによる反省を日々しています。あの時ああ言えばよかったと思う気持ちをそこで終わらせず、最善の言葉たちを心から紡ぎ出せるようにがんばります。
  • 看護をする、また生きていく上で切り離せない[死]について改めて考える機会となり、学生との関わり方、学生の対応の仕方へのアドバイスができると良いなと思いました。
  • 人の死と真摯に向き合うとはどのようなことなのか、常に探求することが大切であると言うことを微力ながら学生に伝える元気を与えていただきました。また、二回目の死を迎えることがないよう、自身は何をするべきなのか、何をさせていただけるのか。何ができるのか、再度考察させていただいたためです。
  • グリーフケアや終末期看護では、その人、その家族の価値観を重視することの具体的な事例を聞くことができた。
  • 臨床での死を考えたときに、私自身少しピンとこなかった部分がありました。

運営報告(岩手県代表者:岩手看護専門学校 岩間)

  • 学内でパソコン・ビデオなどの運用確認を複数回実施した。また、配信テストを7月30日、8月5日に行い、参加者と接続の確認を行い本番に臨んだ。当日は9時から準備を開始したが、音声にエコーがかかってしまい、その調整に約2時間を費やした。
  • 講師持参のパソコンとの接続に想定以上の時間を要し、開始時間を超過することとなった。講師には開始30分前に会場入りするよう依頼していたが、準備時間が不足してしまったため、担当県の挨拶の途中から配信されるという事態となった。
  • 感染対策として、座席は指定以外の席に着くことを不可とした。また、受付で体温測定を行い、会場各所に手指消毒液、アルコールタオルを設置しいつでも使用できるようにした。
お問い合わせ
令和3,4年度 東北ブロック委員
山形厚生看護学校(山形県) 副校長 那須 景子
TEL:023-688-6258
E-mail:kouseikango@email.plala.or.jp

ポラリス保健看護学院(福島県) 副学院長 齋藤 裕子
TEL:024-983-5010
E-mail:saitou@hoshipital.jp